障害年金|認知症 その1

2021/09/18 ブログ
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障害年金は様々な障害で受給されていますが、最も多いのが精神の障害です。

認知症とは、脳細胞の死滅や活動の低下によって認知機能に障害が起き、日常生活・社会生活が困難になる状態の総称です。認知症=物忘れとイメージする方も多いと思いますが、記憶の喪失だけでなく理解力や判断力にも大きく影響します。

もしも、あなたのご家族様が認知症で仕事や日常生活に支障をきたしてお悩みでしたら、障害年金の請求を検討することをお勧めします。

では、認知症で障害年金を請求するにはどうすればいいのでしょうか?…ぜひとも知っておいていただきたいことを解説していきたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1. 認知症ってどんな病気?

2. 認知症で障害年金を請求する前に確認しておくこと

3. 認知症で障害年金が受けられる症状の目安は?

4. 認知症で障害年金請求する時に注意してほしいこと

5. よくあるお問い合わせ

         

<1.認知症ってどんな病気?>

認知症で障害年金を請求するのなら、先ず「認知症」っていう病気についてよく知っておくことが大切です。

障害年金請求においては病状の申し立て(病歴就労状況等申立書に記入)をするのに役立ちますし、自分(家族)の病気と向き合うことがよりよい治療につながっていくと思います。

 

認知症は日常生活・社会生活が困難になる状態の総称です。認知症を引き起こす原因は様々で、その発症の過程により「アルツハイマー型認知症」「レビー小体型認知症」「脳血管性認知症」などに分類されます。

物忘れと認知症の違い

 

物 忘 れ

認 知 症

原  因

加齢による物忘れ

認知機能の障害

記  憶

体験の一部を忘れる

体験そのものを忘れる

時間や場所

見当がつく

見当がつかない

自  覚

忘れたことの自覚はある

自覚がない

症状の進行

進行はない

著しく進行する場合もある

生活への影響

大きな支障はない

支障を生じる

 

3大認知症とは

 

①アルツハイマー型認知症(アルツハイマー病)

認知症のうち最も多いとされているのがアルツハイマー型認知症で、全体の半数以上ともいわれています。

脳にアミロイドβやタウタンパクというたんぱく質が異常にたまり、脳細胞の損傷や神経伝達物質が減少します。これにより脳全体が委縮して引き起こされると考えられています(諸説あります)。

主な症状としては、

・物忘れや記憶障害

・時間や場所や人物の認識が上手くできなくなる見当識障害

・ものごとを計画立てて順にこなすことが困難になる実行機能障害

・更衣や道具の使き方が分からなくなる失行

・計算や言葉の能力低下

等があげられますが、このような症状はアルツハイマー型認知症に限らず、認知症をもつ方のほとんどに多かれ少なかれ見られるものです。

また、症状の出方に個人差は大きく、これらに症状が一律に出現するわけではありません。

一方、これらの症状から派生する2次的な症状として、うつや無気力、妄想や幻覚、暴言や暴力などの行動・心理症状が生じる場合もあります。

 

➁レビー小体型認知症

レビー小体型認知症は比較的新しい類型の認知症です。しかし、決して数が少ないわけではなく、診断される方は増えてきています。

レビー小体型認知症はレビー小体という変性した細胞が、脳の大脳皮質や脳幹部に生じ、その影響で脳神経細胞が破壊され生じる認知症です。

なぜこうしたレビー小体が生じるのかはまだ分かっていません。また、他の認知症と比較すると進行が速いのが特徴です。

脳にレビー小体が生じることによって引き起こされる病気には、他にパーキンソン症候群があり、併発が多く見られます。

レビー小体型認知症においては、他の認知症類型と同じく物忘れなどの記憶障害や、時間や場所、人の認識がうまくできなくなる見当識障害、ものごとを計画立てて行うことが難しくなる実行機能障害などの症状も見られますが、以下のようなレビー小体型認知症に特有の症状がみられます。

・パーキンソン症状

・幻視

・レム睡眠行動障害

・自律神経症状

・認知機能や意識レベルの極端な変動

・抗精神病薬薬剤の過敏症

 

⓷脳血管性認知症

脳梗塞や脳出血、くも膜下出血などの脳血管障害により酸素・栄養が行き渡らず脳細胞の死滅により、発症する認知症を脳血管性認知症といいます。

脳血管性認知症は、アルツハイマー型認知症に比べ男性の割合が高く、女性の2倍近くの有病率が報告されています。

脳血管障害発生により引き起こされるため、若い世代の発症も見られ、この場合「高次脳機能障害」と診断される場合もあります。高次脳機能障害は機能回復への見込みが高く、脳血管性認知症は機能低下が徐々に継続していく違いがあるとされていますが、ほぼ同じ症状が出現します。

脳血管性認知症においては、他の認知症類型と同じく、物忘れなどの記憶障害や、時間や場所や人の認識がうまくできなくなる見当識障害、ものごとを計画立てて行うことが難しくなる実行機能障害などの症状も見られますが、以下のような脳血管性認知症に特有の症状もみられます。

・運動麻痺、知覚麻痺、言語障害など脳細胞の死滅部位に対応して多様な症状を併発しやすい

・低下機能と残存機能の偏りが大きい(まだら認知症)

・症状の変動が大きい

・症状の本人自覚が強く、抑うつや怒り、投げやりな態度となりやすい

・感情のコントロールが利きにくい

また、脳血管障害の再発を起こすたびに階段状に機能低下し症状が悪化・進行していきます。

認知症も他の病気と同様に、早期発見早期治療が重要です。

サインに家族や周囲の人が気づき、重症になる前に医療機関を受診し適切な治療を受け日常生活のリズムを整えていくことが大切です。

 

 

 

 

 

認知症のサインを見逃さないで早めの受診を!!

続きはブログ「障害年金|認知症 その2」をご覧ください!!