障害年金|高次脳機能障害 その1

2021/09/20 ブログ
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交通事故や脳血管疾患等、様々な原因により脳の損傷が起きた場合、障害年金を受給できる可能性があります。

高次脳機能障害を抱える方は全国に数十万人いると推定されていますが、外見では判断がしにくいため「見えない障害」「隠れた障害」とも言われています。

もしも、あなたや、あなたのご家族様が高次脳機能障害で仕事や日常生活に支障をきたしてお悩みでしたら、障害年金の請求を検討することをお勧めします。

では、高次脳機能障害で障害年金を請求するにはどうすればいいのでしょうか?…ぜひとも知っておいていただきたいことを解説していきたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1. 高次脳機能障害ってどんな病気?

2. 高次脳機能障害で障害年金を請求する前に確認しておくこと

3. 高次脳機能障害で障害年金が受けられる症状の目安は?

4. 高次脳機能障害で障害年金請求する時に注意してほしいこと

5. よくあるお問い合わせ

 

 

<1.高次脳機能障害ってどんな病気?>

高次脳機能障害で障害年金を請求するのなら、先ず「高次脳機能障害」っていう病気についてよく知っておくことが大切です。

障害年金請求においては病状の申し立て(病歴就労状況等申立書に記入)をするのに役立ちますし、自分の病気と向き合うことによって、より生きやすく日常生活を送ることに繋がっていくと思います。

 

高次脳機能障害とは、脳血管障害や、交通事故など外から強い衝撃を受けることによる外傷性脳障害のほか、脳炎、低酸素脳症、脳腫瘍、症候性てんかん、正常圧水頭症、パーキンソン病などによって脳に損傷を受けることによって発症すると考えられています。

高次脳機能障害は必ず何らかの原因があって引き起こされ、先天性のものでも、進行性のものでもありません。

脳は言語や記憶・注意・情緒といった様々な機能をつかさどっていますが、脳のどの部分にダメージを負ったのかによって、出現する症状にも違いがありますが、前述のような原因の後に、以前とは違った下記のような症状が出てきた場合には、高次脳機能障害発症の可能性があると考えられます。

 

高次脳機能障害の特徴的な症状

①記憶障害

人の名前やお店の名前を覚えられない、待ち合わせをした約束時間を忘れてしまうなど、日常生活や仕事をするうえで支障をきたす場面があります。

特に初めて知ることを覚えられなかったり、同じ間違いを繰り返してしまったりすることが多い場合には記憶障害が疑われます。

―記憶障害の症状例―

・物のおいている場所を忘れる

・新しいことを覚えられない

・同じ間違いを繰り返す

・同じ質問を繰り返す

・外出しても普通の人は動画にように記憶が積み重なっていくところが、写真のように断片的な記憶

しか残らない

 

②注意障害

同時に複数のことを行うのが苦手で、時にボーっとしてしまったりして、集中力がなく気が散りやすいことから、周りの人からは落ち着きがないと思われがちです。仕事面においても、作業がなかなかはかどらず、周囲と同じペースで進めることが難しいことがあります。

―注意障害の症状例―

・ボーっとしてミスが多い

・2つ以上のことを同時に行えない

・作業を長く続けられない

・単純なミスが多い

・気が散る

・例えば耳から雑音が聞こえてくるなど、作業を向けている対象とは別の情報が入ってきてしまうと集中して作業を続けることが難しくなってしまう

 

③遂行機能障害

何かをしようと計画を立てたり段取りを組んだりすることができず、計画性なく物事を進めてしまうため、周囲からは衝動的な行動をすると捉えられることも多く、作業が手際よくできないため自分は仕事ができないと消極的になったりします。

―遂行性障害の症状例―

・計画を立てて実行できない

・約束の時間に遅れる

・臨機応変に対応できない

・仕事に限らず、プライベートの旅行に際しても、情報収集をしたり、計画を立てたり、計画通りに行動

したりすることができない

 

④社会的行動障害

感情や欲求のコントロールが上手にできないため、周囲からは「怒りっぽい」とか「子供っぽい」と思われがちです。又、意欲がわかなくなることもありやる気がないように見られることもあります。

人とのコミュニケーションがうまく取れないのも症状の一つで、人付き合いが苦手と感じる人もいます。

―社会的障害の症状例―

・暴力をふるう

・自己中心的になる

・怒りっぽい

・1つのことにこだわる

・人の気持ちを考えられない

・障害に対して周囲から理解が得られず「自分の都合の悪いことだけできない」という評価を受ける場面も多く、過剰に激昂してしまうなど病的な反応を示す

 

⑤失語症

言葉が上手く出てこない(うまく話せない)だけではなく、相手の話が理解できないこともあります。

―失語症の症状例―

・会話することが難しい

・言い間違いをすることが多い

・言葉の意味が解らなくなる

・会話自体はできても、相手の言っていることを理解するのに一瞬時間を要する

・パパっと言葉が出てこなかったり、何とか言葉をひねり出そうとしたりして会話をするため頭の回転が遅くなったように感じられる

 

⑥失行症

行為の順番や道具の使用方法などが解らなくなることがあります。

意識せずに行う行動は問題なくできますが、意図的にしようとしたり、真似をしようとしたりするとどう

して良いか分からなくなります。食事や着替え、字を書くなど普通にできていたことができなくなることがあります。

―失行症の症状例―

・道具の使い方がわからなくなる

・服を着られなくなる

・ご飯の食べ方がわからなくなる

・周囲から見ると、ものすごく幼くなっているような症状に感じられてしまう

 

⑦半側空間無視

視力には問題がないのに、目にする空間の半分側に気が付きにくくなります。

ダメージを受けた脳の反対側が認識しにくくなります。

道を歩いていて左側にある電柱に気づけなかったり、右側にある味噌汁を認識できずに残してしまったりと様々な場面で問題が起きます。

―半側空間無視の症状例―

・食事の際、片側にある食べ物を残す

・歩いている時、片側にあるものにぶつかる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

高次脳機能障害には必ず何らかの原因がある!!

続きはブログ「障害年金 | 高次脳機能障害 その2」をご覧ください!!