障害年金|高次脳機能障害 その2
<2.高次脳機能障害で障害年金を請求する前に確認しておくこと>
どんなに高次脳機能障害の症状が重症であったとしても、「初診日要件」と「保険料納付要件」を満たしていない場合は障害年金を受けることができません。
「初診日要件」とか「保険料納付要件」なんて、何のことかさっぱりわからない方も多いと思いますが、2つとも重要な要件ですからしっかり理解して確認していくことが必要です。
① 2つの要件を確認する前に、「初診日」を突き止めることから始めていきましょう。
前述のように、高次脳機能障害は必ず何らかの原因があって起こる障害です。
このため、初診日は高次脳機能障害の症状によって初めて受診した日ではなく、原因となった事故や疾病などによってはじめて受診した日が初診日となるということに注意が必要です。
つまり、交通事故などの事故によって脳が傷つけられたり圧迫されたりして脳挫傷や脳内出血を起こしたようなケースでは、事故により病院に救急搬送された日が初診日となります。
また、脳出血やくも膜下出血、脳梗塞などの脳血管疾患によって高次脳機能障害の症状が出るようになった場合は、脳血管疾患により初めて受診した日が初診日となります。脳血管疾患で救急搬送された場合は、救急搬送された日が初診日となります。
ヘルペス脳炎やウイルス脳炎、低酸素脳症が原因で脳が損傷し、高次脳機能障害に至ったようなケースでも、原因となった疾病で初めて受診した日が初診日となります。
② 初診日が確認出来たら、「初診日要件」と「保険料納付要件」を確認しましょう。
初診日要件を満たすには、「初診日」において、国民年金か厚生年金の被保険者であることが必要となります。
保険料納付要件を満たすには、初診日の前日において一定以上の年金保険料を納めていることが必要となります。
詳しく言うと、初診日の前日において、初診日の属する月の前々月までの被保険者期間について保険料納付済期間と保険料免除期間を合算した期間が加入期間の3分の2以上納められている、または、初診日の属する月の前々月までの直近1年間に滞納がないことが必要になります。
*ただし、20歳前に初診日がある場合には要件を満たす必要はありません。
専門用語が飛び交って難しかったと思いますが、「初診日要件」と「保険料納付要件」を満たすかどうかは、初診日を特定してから最寄りの年金事務所に相談に行けば要件を満たしているかどうか確認できます。
年金事務所で2つの要件を確認すること!!
続きはブログ「障害年金|高次脳機能障害 その3」をご覧ください!!